報連相
目次
報連相とは・重要性
報連相とは、「報告」「連絡」「相談」のそれぞれ1文字をとったものです。社会人の基礎であるビジネスマナーです。
報告・・・通常の担当業務や特に指示された業務に対して、上司にその経過や結果を告げること
連絡・・・事がらを知らせること、通知すること(自分の意見や憶測は入れない)
相談・・・上司や先輩、同僚に参考意見を求めること、アドバイスをもらうこと
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
報告
通常の担当業務や特に指示された業務に対して、上司にその経過や結果(完了)を告げること。
経過とは、報告する時点での進捗状況のことです。
経過を報告することによって、相手は「いつ仕事が終わりそうか」という時間の把握や、間違いや異常に早く気が付くことができます。また、報告する側は、自分の間違いに早期に気が付くことができます。
結果(完了)とは、指示された業務後の現象や業務完了を伝えることです。
結果を報告することで、相手は次の行動・仕事の指示や判断をすることができます。また、報告する側は、業務の評価を受けることができます。
連絡
事柄を自分の意見や憶測を入れずに知らせること。通知すること。
連絡では、事実や決定事項を、はっきりと関係者に知らせることが重要です。また、伝える順番は上位(上司)→下位(同僚・部下)とします。仕事全体を管理している上司にとっては、その連絡がとても重要になる可能性があるためです。
相談
上司や先輩、同僚に参考意見を求めること、アドバイスをもらうこと。
相談と言っても、ただ「どうすればいいですか?」と聞くだけではいけません。ポイントは、「わからないことや疑問がある際でも、自分なりに考えてみる」ことです。そして、まず自分なりの考えを伝えたうえで、アドバイスをもらいましょう。
ここでも、相談する順番が大切になります。相談はまず「直属の上司」にしましょう。
「直属の上司」とは、
・事務職→副主任→主任→係長→課長
・SD(横乗り)→横乗りの担当SD→サブリーダー→リーダー→チーフマネージャー の順番です。
順番を飛び越えて相談する(事務職がまず係長に相談する、サブリーダーがチーフマネージャーにまず相談するなど)と、飛び越えられた人はいい気はしません。
重要性
なぜ社会人にとって「報連相」が重要なのでしょうか?
それは、「報連相」は仕事であり、義務であるからです。
報連相をきちんとしていれば、上司はあなたのことを「仕事ができる」とし、相応の評価が与えられます。
逆に、報連相をしなければ、いくら実務ができても上司はあなたのことを「仕事ができない」と思い、評価はされないでしょう。
会社という「組織」に所属している以上、「報連相」は欠かせないものです。
どれだけ1人で仕事が出来たとしても、報連相の無いワンマンプレーでは組織が成り立ちません。報連相がきちんとできる人にこそ、上司は安心して仕事を与えることができます。
報連相をすることで様々な仕事が与えられ、仕事を通じて自分を成長させることができます。
つまり、「報連相」とは「自分を成長させる手段」なのです。
伝え方・タイミング
では、どのようにして「報連相」を実践していけばよいのでしょうか?
まずは、伝え方とタイミングについて解説します。
伝え方
重要なのは、「相手の立場を考えて、5W3Hで伝える」ことと、「結論から伝える」ことです。
5W3H
・Who:誰が、誰に(担当)
・What:何を(要件)
・Where:どこで(場所)
・Why:なぜ(理由)
・When:いつまでに(納期、日程)
・How:どうやって(方法)
・How many:いくつ(数)
・How much:いくらで(価格)
5W3Hを使い、①結論 → ②経過(プロセス)→ ③意見(対策など)の順で伝えます。
①の結論は、報告を受ける側の人が最も聞きたいと思っている部分です。結果や状況を最初に伝えることで、相手も安心してあなたの話を聞くことができます。
タイミング
伝え方がわかったところで、次はタイミングについて解説します。「報連相」は早すぎても遅すぎても意味がありません。適切なタイミングで伝えられるようになりましょう。
①完了時の報連相
・指示、命令されたことが完了した後すぐ
・会議、出張等から戻った時
②経過の報連相
・仕事が長期に渡る時
・仕事の見通しが着いた時
・仕事が予定より長引く時
③異常時の報連相
・予想しなかったこと、異常が起きた時
④事前の報連相
・何かを始める時、ことを起こす時
種類
報連相は、文書か口頭によって伝えることができます。
文書
①正確さを必要とする時
②保存する必要がある時
③文書で報告を指示された時
口頭
①急を要する時
②内容が軽いものの時
③業務上のミス・トラブルの時
④経過報告の時
注意点
解説してきたように、「報連相」はとても重要な仕事です。
最後に、「報連相」を適切にしていくための注意点をお伝えします。
①報告する前に相手の都合を確認する
会社にいる以上、相手も仕事をしています。仕事がたくさんあったり、会議が控えていたりして、報告を聞くことができるタイミングではないかもしれません。報告する前には「○○の件で、報告したいのですが、今、よろしいでしょうか?」と相手の都合を確認しましょう。
②相手の理解度を確かめながら行う
あなたが知っていることを相手が知っているとは限りません。「ここまでのところを、今の説明でご理解頂けましたでしょうか?」と合間に確認を入れながら報告を進めましょう。
まとめ
① 報告・連絡・相談をしっかり使い分ける
② 報連相をする相手の順序を考える
③ 報連相の種類(文書・口頭)を使い分ける
④ 相手の都合を理解する(アポイントをとる)
⑤ なるべく短時間で、簡潔・明瞭に伝える(省略はしない)
以上のことを心に留めて、自分を成長させる手段である「報連相」を自分のモノにしましょう!
改めて報連相の大切さがわかった。