効果的なフィードバック

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効果的なフィードバックの進め方

(1)1対1の効果的なフィードバック

ステップ1:上手くいっていることを聞く

太郎

Aさん、○○で上手くいっていることは何ですか?

花子

上手くいっているのは○○です!

まず太郎さんは花子さんに、「○○で上手くいっていることは何ですか?」と質問します。○○には、仕事や家庭、趣味など、いろんな言葉が入ります。
フィードバックの際は必ず「上手くいっていること」から始めましょう。いきなり問題点や課題から始めると、相手は「指摘されるのではないか」「ダメ出しされるのではないか」と警戒してしまいます。Aさんから「上手くいっているのは〇〇です」という返答が返ってきたら、次のステップに移ります。

ステップ2:上手くいっている要因・行動・プロセスを聞き出す

太郎

なぜ上手くいったのですか?上手くいくために、どんな行動をしましたか?
上手くいった要因やプロセスは何ですか?

花子

上手くいった要因・行動・プロセスは・・・・・・です!

結果に至ったプロセスを再確認することで、うまくいった行動は継続することができます。

ステップ3:プロセスを承認する

花子

上手くいった要因は・・・・です。どうしてかというと・・・・。

太郎

それはすごいですね!その行動は素晴らしいですね。

花子さんの話す内容をよく聞き、上手くいった要因・行動・プロセスを承認しましょう。
「承認する」とは、相手を認めて受け止めることです。承認の言葉として、「すごいですね」「素晴らしいですね」などがあります。
承認されることで、相手は意欲的になります。

ステップ4:さらなる改善点を聞き、提案する

太郎

上手くいった行動やプロセスを継続させるために、又は、
さらにステップアップさせるために、試したいことはありますか?

花子

・・・・・です。

太郎

次のステップアップとして(継続させるために)~をしてみるのはどうですか?

ステップ5:問題点を聞き、その要因も聞き出す

次に、同じテーマに関して問題点も聞いてみます。

太郎

花子さん、逆に○○での問題点は何ですか?

花子

私が思う問題点は・・・・です。

太郎

なぜ問題なのですか?
どうしてその問題が起こったのですか?

花子

なぜなら・・・・・・・。

どんなに上手くいっていることでも、何らかの問題点は必ずあるものです。
ここで出てくる問題が、今後の課題になります。

ステップ6:問題の解決策を聞き、提案する

問題点を聞いた後は、解決策について質問しましょう。

太郎

その問題を解決するために、何をする必要がありますか?

花子

○○と○○だと思っています・・・。

太郎

その問題を解決するために、~に取り組んで(試して)みるのはどうですか?

第三者(あなた)からの提案により、花子さんが自分で考えた改善策に、新たなアイディアや気づきを与えることになります!
ここまでが1対1の効果的なフィードバックの流れです。

(2)1対多のグループコーチング

1対多のグループコーチングは、3人以上で行います。
Aさん=フィードバックされる人、Bさん=フィードバックする人、にもう1人、Cさん=フィードバックする人、が加わります。

1対多のグループコーチングも、先ほどの1対1の効果的なフィードバックと同じステップで行いますが、
ステップ7として、「Cさんからのアドバイスをもらう」が加わります。

1対1に比べ、複数人から解決策のヒントを得られるため、多くの気づきが発見できます。
特に、上手くいっていることに対する要因と、問題点に対する要因は意識して聞き出してみましょう。

花子

上手くいった理由は・・・・・だと思います。

なるほど。ちなみにCさん、こんな時はどのように対処していますか?
アドバイスはありますか?

Cさん

以前、このように対応したら上手くいきましたよ。
よかったら参考にしてください。

Cさんからのアドバイスは話の途中でも構いません。参加者全員で問題の解決策を探っていきましょう。

《短時間で、立ち話でもできる!》

 ぜひ、職場でも実践してみてください。
 まずは、相手の結果ではなく行動に目を向け、あなたのこういう行動は素晴らしいですね!」と
 承認する(褒める)。
 そして、「もっとこうすれば、さらに良くなると思います」と提案する。
 これで相手も必ず、あなたのフィードバックに耳を傾けてくれます。

会話をしながら要因を聞き出していくんですね。

そうだね!なぜ上手くいったのか、なぜ上手くいっていないのか。
要因をつかむことは大切なんだ。要因をつかんだら、改善策を提案してあげよう。

ただ提案するよりも、プロセスを褒めた後の提案は、相手もきちんと受け止めてくれるよ。

この章はここまで。
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