④パワハラ事例
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5.ケーススタディ(パワハラ事例)
シンジさん、以前、過去のハラスメント事例を知りたいって言ったこと覚えていますか?
実際に、どんなハラスメントが起きているのか教えてもらえますか?
覚えているよ!パワハラについての正しい知識が身に付いたことだし、過去に実際あった裁判での判例を紹介するね。
1つ目の事例は、「精神的な攻撃」に分類される事例だ。
この事例の内容は、フロア全体に響き渡るほどの怒鳴り声で「ばかもの」「おまえらは給料が多すぎる」など、感情的に部下を叱ることがしばしばあったB部長に対し、部下は、怒られないよう常に顔色を窺って、委縮しながら仕事をする傾向があったんだ。B部長の強い指導については、上層部でも周知の事実ではあったんだけど、仕事上の能力が高く、上司からも頼りにされていたため、上層部でもものの言える人物がいなかったらしいんだ。そんな中、直属の部下ではないTさんが、うつ病を発症し、自殺をしたことに対し、奥さんが訴訟を起こしたんだ。
直接、ハラスメントを受けたわけではないんですね。判決はどうなったんですか?
「部下に対する指導のあり方に、パワハラという問題のあったB部長の下で、仕事をするによる心理的負荷の大きさは、影響を与える要因であったと認められる」という判決がでたんだ。
直接、自分自身へのパワハラでなくても、パワハラによる間接的な心理的負担でもパワハラと認定されるケースもあるということだね。
そうなんですね。
2つ目は、「過小な要求」に当てはまる事例を紹介しよう。
路線バスを運転していて、駐車していた車両に接触させるという事故を起こしたバス運転士Xさんに対して、営業所所長Yさんが、以下の業務を命じたんだ。
①下車勤務として1ヶ月の営業所構内の除草作業を行うこと。つまり、1か月間、草むしりをさせたということだね。
②乗車勤務に復帰後、1ヶ月以上の添乗指導を受けること。
この業務命令に対し、運転士Xさんが、会社と営業所所長に対し、慰謝料の支払いを求めたという内容だ。
これって、業務に関する指導だからパワハラにはならないんじゃないの?もともと悪いのは事故を起こしたXさんだし、再発させないための指導にならないの?
実は、パワハラに認定されたんだ。認定のポイントは、
①期限も示さず毎日命じたこと。
②命じた内容が過酷であったこと。
③正当な目的から逸脱していたこと ということなんだ。
事前に、目的や内容、期日を伝えていなかったことが問題なんですね。
3つ目は、「身体的な攻撃」、「精神的な攻撃」の2つに当てはまる内容だ。
男性のXさんは、病院に准看護師として入社したんだけど、病院には他に男性准看護師5名が勤務しており、男性准看護師の間では先輩の言動が絶対的とされていたそうなんだ。一番先輩であるAさんが、一番後輩であるXさんに対し、上記のような行為を行ったんだ。
その結果、Xさんが自殺したことに対し、遺族が、Aさん及び病院に対して民事損害賠償請求を行ったという事例だ。
裁判では、Aさんに対し、慰謝料1000万円、加えて500万円は、Aさんと病院が連帯して支払うよう命じる判決をしたんだ。
この判決のポイントは、会社が労働者に対して「職場の上司及び同僚からのいじめ行為を防止して、労働者の生命及び身体を危険から保護する義務」(安全配慮義務)を負う必要があるということなんだ。
3つ目の事例は、ひどいですね!パワハラって、被害者やその家族はもちろんのこと、加害者の家族や会社にまで影響を及ぼすことが、よく分かりました。
もしかしたら、業務指導をしている内に、段々とエスカレートしてパワハラになるケースもあるかもしれない。普段からよく考えて指導をすることが大事なんだ。
STOP!ハラスメント
パワハラの一番の解決策は、普段から職場内でコミュニケーションを取って、『ハラスメントをしない、させない職場』をみんなで作っていくことが必要だね。
STOP!ハラスメント!
みなさんで、明るく、働きやすい、やりがいある職場にしていきましょうね!
「パワーハラスメント実態状況アンケート」に必要事項を記入し、送信してください。
そんな時代ではなくなったということですね。
勝手な感情に乗るような言動に注意して指導していきます。
やる気を起こさせる指導が大切
感情的にならずしっかりと相手の話を聞く事を心がけます
ハラスメントのない職場環境をみんなで作っていかなければいけないと認識しました。
あり得ない事と考えます。
感情的にならないよう良く考えて行動します
気をつけていきます
周りの仲間を大切に考え行動します
パワハラが起きない場になるようこころがけます
パワハラがない会社にしたいですね