コーチング&カウンセリングを行う

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カウンセリングメソッドを使ってカウンセリングを行う

Googleフォーム(問題に焦点を当てた質問⇒成果に焦点を当てた質問)を使って、OJT 対象者に対してカウンセリングを行いましょう。

カウンセングメソッドⅡ(問題に焦点を当てた質問)
第1回で学んだ内容です。
カウンセリングメソッドⅠ(成果に焦点を当てた質問)
この後、説明します。

カウンセリングメソッド・Ⅰ(成果に焦点を当てた質問)

カウンセリング・メソッドⅠは、アウトカムである目標に焦点を当てた質問です。あなたの欲しい成果は何ですか?について8つの質問をしていきます。

1.あなたの欲しい成果は具体的に何ですか?

「欲しい成果(アウトカム)」について聞きます。アウトカムとは、目的・目標・望ましい状態・欲しい成果のことです。アウトカムは、肯定的に表現する方がイメージしやすくなります。

人の脳は、否定的な表現(「~をしない」)を理解しにくく、例えば「病気にならないようにする」という否定的な表現ではなく「健康になるため運動をする」のように肯定的な表現の方が理解しやすくなっています。また、ぼんやりした抽象的な表現ではなく、具体的で、明確なアウトカムが望ましいでしょう。相手のアウトカムが、肯定的か、また具体的かを聴き取り、そうでない場合はアドバイスしましょう。

2.成果が手に入ったら、どのようにしてわかりますか?

手に入れていないものをイメージするときは「もし、~が出来たとしたら?」という質問をします。これをアズイフフレームといいます。しっかりイメージし、達成した状態を味わってもらいます。その時に、映像や画像として見えるもの、聞こえる音や声、達成した時の感覚を言語化します。「何が見えますか?」「何が聞こえますか?」「どんな感じですか?」 と相手に聞きましょう。

3.成果は、いつ、どこで、誰と創りますか?

アウトカムを達成した状況をさらに具体化していきます。3ヶ月以内、半年後、今年中など期限を明確にします。 達成したい場所や登場人物を特定します。

4.成果を手に入れることは、あなたの日常生活にどんな影響を与えますか?
周囲の人たちは?自分自身は?人間関係は?(肯定的、否定的の両面をきく)

成果を手に入れることは、今までの日常生活が「変化」することでもあります。
変化は、良いこともあり、良くないことが発生するかもしれません。
「管理職になる」というアウトカムを手に入れた場合、仕事のやりがい、収入が増えるなどの良い面がある一方、自分の時間や家族との時間が少なくなるというマイナス面も考えられるかもしれません。日常生活の変化や影響を前もってイメージすることでメリットを再確認し、デメリットを最少に抑えることができます。それにより「こんなはずでは無かった」という状況を未然に防ぎます。これらを、エコロジー・チェックといいます。

5.あなたがすでに持っているリソースは何ですか?
成果を手にいれるために更に必要なリソースは何ですか?

「リソース」とは、目標を達成するための資源、才能、能力、長所のことです。
アウトカムを手に入れるために自分が現在持っているリソースを探ります。リソースは、能力、経験、情報、人脈、行動力、やる気、元気などもリソースといえます。リソースは多ければ多いほどよく、自分のリソースに気づくことで意欲が沸いてくるでしょう。また、さらに必要なリソースを考えます。これらのリソースが、アウトカムと現状との差(ギャップ)を埋める要素となります。

6.現在、成果を手に入れるのを止めているものは何ですか? (ストッパー)

アウトカムを手に入れることを止めているもの、ストッパーとなっているものを発見します。

7.成果を手に入れることは、あなたにとってどのような意味がありますか?
日常生活や今後の人生はどのように変わりますか?

アウトカムを手に入れることに、どんな意義があるかを考えます。
アウトカムの先にある意義や意味が分かると、モチベーションが高まります。 「達成感」や「やりがい」、「自己成長」や 「強い意志」など抽象的な表現で構いません。

8.では、始めの行動は?まず何から始めますか?(行動計画)

具体的な行動計画について考えます。特に、最初の一歩を踏み出すことが大切です。
「いつか、時間が出来たらやりたい」、「その内に行動したい」では、いつまでたっても実現することはありません。まずは、今すぐ出来る簡単な行動から始めましょう!

この章は以上です。今回の課題として問題に焦点を当てた質問⇒成果に焦点を当てた質問を使って、OJT 対象者に対してカウンセリングを行いましょう。Googleフォームにカウンセリング内容を記入し、送信してください。

長さ: 10 分

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