職場でOJTを機能させる
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リーダーの資質(10項目)
社員に必要なスキルは大きく分けて3つあります。
1つ目は「セイノーマンの基本」 セイノーグループ全社員共通の基本的なスキルです。
2つ目は、各職種、各担当業務の「業務遂行に必要なスキル」です。
図は、営業乗務社員の例ですが、安全性、業務知識・業務スキル、営業力に分けられます。
3つ目は「役職者に必要なスキル(リーダーの資質)」になります。
「セイノーマンの基本」、「業務遂行に必要なスキル」ては、OJTリーダー育成(初級コース)で詳しく説明しています。OJTリーダー育成(上級コース)では、リーダーの資質(10項目)を取り扱います。
役職者に必要なスキル(リーダーの資質)は、「部下育成」「マネジメント」「リーダーシップ」「チーム力」があります。
「部下育成」は、OJT、コーチング、カウンセリング手法、モチベーションなどのスキルです。「マネジメント」は、論理的思考、PDCBAサイクル、管理手法、課題発見・解決能力など、「リーダーシップ」はリーダーシップ論について、「チーム力」は、チームワーク、組織作り、コミュニケーション、生産性向上などのスキルになります。
これら4つのリーダーの資質は、10項目に分けると分かりやすくなります。
1.組織のメンバー全員とコミュニケーションを取っている |
2.組織メンバーに対する影響力、リーダーシップがある |
3.組織メンバーに業務面で適切な指示を出している |
4.組織の目標を達成している |
5.組織メンバーの能力・スキルアップを定期的に行っている |
6.自分自身の資質・能力アップに取り組んでいる |
7.組織メンバーの労働時間(残業時間・週休・有給)を把握し管理している |
8.組織メンバー全員に必要な情報・通達を伝達している |
9.上司に必要な報告・連絡・相談を行っている |
10.組織メンバー個々の状態・現状を把握している |
OJTリーダーシップ・サーベイ
OJTリーダーシップ・サーベイでは「リーダーの資質(10項目)」について、あなたの部下を評価します。
リーダーシップ・サーベイとは、部下のリーダーシップについて調査し、現状を把握するということになります。
評価点は、5.良くできる、4.出来る、3.ふつう、2.出来ない、1.全く出来ない の5段階で評価して記入します。
評価の目安 ※評価する際の参考にしてください(あくまでも参考です)
1.組織のメンバー全員とコミュニケーションを取っている
5)良く出来る | 組織全員と分け隔てなく同じように接している |
4)出来る | 担当する部署・組織のメンバー全員と分け隔てなく同じように接している |
3)ふつう | 担当する部署・組織のメンバー全員に声をかけて いるが接し方に偏りがある |
2)出来ない | 仲の良いメンバーとしか接しない |
1)全く出来ない | 自分のことのみで単独行動が多い。メンバーからの不満の声が多い |
2.組織メンバーに対する影響力、リーダーシップがある
5)良く出来る | 発言、行動ともに組織全員(他部署を含めて)に対して影響力があり、同じ方向に向かせることができる |
4)出来る | 発言、行動ともに担当する部署・組織の全員に対して影響力があり、同じ方向に向かせることができる |
3)ふつう | 担当する部署・組織の先頭に立って発言、行動する ように努力している |
2)出来ない | 担当する部署・組織に遠慮して発言・行動ができない |
1)全く出来ない | 担当する部署・組織に対して無責任・無関心で影響力が全くない |
3.組織メンバーに業務面で適切な指示を出している
5)良く出来る | 他の役職者と協力し、組織を超えて適切な指示を 出している |
4)出来る | 組織メンバーに対して適切な指示を出し、日々の業務を回している |
3)ふつう | 指示を出しやすい人、出しにくい人で偏りがある |
2)出来ない | 適切ではない指示を出したり、指示が不明確だったりして業務を混乱させる |
1)全く出来ない | 全く指示を出さず、個々バラバラに業務を行っている |
4.組織の目標を達成している
5)良く出来る | 組織メンバー全員が目標達成し、目標を年間通して達成している |
4)出来る | 組織の目標を、年間を通して半年以上達成している |
3)ふつう | 組織の目標を3ヶ月以上達成している |
2)出来ない | 組織の目標を1~2ヵ月間だけ達成した |
1)全く出来ない | 組織の目標を1回も達成していない |
5.組織メンバーの能力・スキルアップを定期的に行っている
5)良く出来る | 組織メンバーの能力を現状把握し、その人に応じた 勉強会を週1回程度行っている |
4)出来る | 組織メンバーの能力を現状把握し、その人に応じた 勉強会を月1回程度行っている |
3)ふつう | 組織メンバーの能力アップのための勉強会を2~3ヶ月に1回行っている |
2)出来ない | 組織メンバーの能力アップのための勉強会を過去 何回かやったが3日坊主だった |
1)全く出来ない | 組織メンバーの能力アップに無関心で何もしたことがない |
6.自分自身の資質・能力アップに取り組んでいる
5)良く出来る | 自分の長所・短所を把握し、能力アップを週1回以上 行っている(本を読むなど) |
4)出来る | 自分の長所・短所を把握し、能力アップを月1回以上 行っている(本を読むなど) |
3)ふつう | 自分の能力アップのため、人の話を聞くことや情報収集を意識している |
2)出来ない | 自分の能力アップを全くしていない |
1)全く出来ない | 自分には無理、出来ないという言葉が多く、他責にする。成長する気がない |
7.組織メンバーの労働時間(残業時間・週休)を管理している
5)良く出来る | メンバー全員が週休100%取得・残業時間目標を 達成している |
4)出来る | メンバーの残業時間・週休を把握し、全員に不公平がないように管理している |
3)ふつう | メンバーの交番表を作成し、休日を管理している |
2)出来ない | メンバーの残業時間・週休を把握しているが結果が 伴わない。改善できない |
1)全く出来ない | メンバーの残業時間・週休を把握していない |
8.組織メンバー全員に必要な情報・通達を伝達している
5)良く出来る | ミーティング、メールなどを使って全員に伝え、 伝わっているか再確認している |
4)出来る | ミーティング、メールなどを使って全員に伝えている |
3)ふつう | ミーティングなどで全員に伝えている |
2)出来ない | ミーティングを行ってはいるが全員に伝わっていない ことが多い |
1)全く出来ない | メンバーに伝達していない。伝達する方法がない |
9.上司に必要な報告・連絡・相談を行っている
5)良く出来る | 常に些細なことでも報・連・相を行い、必要な対応策を 即実行している |
4)出来る | 常に些細なことでも報・連・相を行っている |
3)ふつう | 何か問題があった時に報・連・相を行い、必要な対応を考えている |
2)出来ない | 問題が大きくなるまで報・連・相をしない |
1)全く出来ない | 全く報・連・相をしないため問題が大きくなることが多い |
10.組織のメンバー個々の状態・現状を把握している
5)良く出来る | メンバーを見ただけで健康状態、心理状態の変化を感じ取り即対応することができる |
4)出来る | メンバーに毎日の健康状態、心理状態を聞いて把握している |
3)ふつう | メンバーに健康状態、心理状態で何かあれば自己 申告するようにと伝えている |
2)出来ない | メンバーが健康状態、心理状態を相談するような関係ができていない |
1)全く出来ない | メンバーの健康状態、心理状態には全く無関心で把握していない |
【課題】OJTリーダーシップ・サーベイ を実施しよう
OJTリーダーシップ・サーベイの進め方
①OJT対象者となるあなたの部下を1名決めます。
②Googleフォームを使い、リーダーシップサーベイを進めて頂きます。
③リーダーシップサーベイは計4名分行ってください。
(1)【研修受講者用】Googleフォームを使用し、研修を受講しているあなたが、OJT対象者として選んだ人の上司として対象者を評価してください。
(2)【OJT対象者用】Googleフォームを使用し、OJT対象者である部下の方にリーダーシップ・サーベイ(OJT対象者用)を入力してもらってください。
(3)【OJT対象者の同僚、部下用】Googleフォームを使用し、OJT対象者の同僚・部下を2名選んでリーダーシップサーベイに入力してもらってください。
OJT対象者として選んでいる人の上司として、対象者を評価してください。
メールアドレス、所属、氏名を記入後、10項目について自己評価を行ってください。評価点のチェックと評価点をつけた理由を入力し送信してください。
OJT対象者である部下の方にリーダーシップ・サーベイ(OJT対象者用)を入力してもらってください。
<対象者の方へ>
メールアドレス、所属、氏名を記入後、10項目について自己評価を行ってください。評価点のチェックと評価点をつけた理由を入力し送信してください。
研修受講者の方から指示されたOJT対象者について、同僚・部下のあなたの目から見た客観的な評価を1~5段階で行ってください。
そして、その評価点数を付けた理由(なぜ、その評価点を付けたか?)や今後、期待することを文章にて必ず記入してください。
この章は以上です。課題であるリーダーシップサーベイ(合計4人分)を送信し、次の章に進んでください。