①会議・ミーティングのコストと質

動画はこちら↓

計算してみよう!

どの企業でも、会議やミーティングが行われています。
みなさんの職場でも、会議やミーティングが行われていることでしょう。さまざまな会議、ミーティング、打ち合わせは、仕事を円滑に進めるために必要な業務であると言えます。この章では、会議・ミーティングのコストや話し合いの質について考えてみます。

実際に計算してみましょう

(質問・1)あなたの1週間の会議時間は、何時間ぐらいですか?
だいたいで構いません。例えば、1日1時間ぐらいであれば×5日で、5時間と記入してください。
もし、自分は会議に出ることが無い、または少ない方は、よく会議に出席されている上司を1人選んで、その人の会議時間を記入してもかまいません。

(質問・2)次に、会議以外の打ち合わせは、どの程度あるでしょう?
いわゆる、誰かにつかまった時間です。該当する選択肢の右にある数値を記入してください。
(A)会議と同じくらいうんざり    ⇒ 2.0
(B)なんだかんだと結構ある    ⇒ 1.5
(C)皆無ではないけどあまり無い  ⇒ 1.2
(D)会議以外では、一切ない       ⇒ 1.0

(質問・3)次に、社員数は何人くらいいますか?
店所、部署内で会議に出席する人数を記入してください。非正社員も会議に出席するならカウントします。

(質問・4)次に、社員の平均年収はいくらかを記入します。
年収がよく分からない時は500万円で記入しましょう。

それでは、今までの質問で記入した数字をもとに、1つ目の計算をします。

(質問(1)で記入した数字×質問(2)で答えた数字)÷40 →(A)に記入します。
この計算式で「業務時間に対する打ち合わせの割合」が出ます。

例えば、質問(1)が5時間×質問(2)が2.0であれば、÷40で0.25となります。
この数字に、100を掛けると25%になります。

質問(4)で記入した数字×先ほどの(A)の割合×質問(3)で記入した数字を計算します。
これは、「会社(またはあなた)の年間の会議コストの金額」ということになります。
この金額は、人件費のみで、場所代・資料代、その他の費用は含んでいません。

例えば、質問(4)が500万円であれば、先ほどの(A)の割合0.25を掛け、質問(3)が15人であれば、
年間の会議コストは、1875万円ということになります。すごい金額ですね。

先ほどの1つ目の計算で、業務時間に対する「打ち合わせの割合」が、20%を超えるとすると、1週間の内、丸1日(8時間)は会議だけの日があることと同じになります。

この計算では、会議・ミーティングにかかる人件費のみですが、それ以外にも費用がかかっています。もし、この会議・ミーティングの年間コストを半減できたら、何人の従業員が雇えるでしょうか?もし、会議時間を1割でも節約できれば、どれくらいの削減効果が生み出されるでしょうか?

先ほどの例で言えば、1875万円を半減できれば、937.5万円のコスト削減と同じ効果になるのです。

質の高い会議

ただし、会議やミーティングは多くのコストがかかっているからと安易に減らすのは危険です。
会議やミーティングは、コスト以上の価値(成果・効果)を生み出していることも多いものです。あなたの職場で行われている会議やミーティングは、コストに見合うだけの価値を生み出しているでしょうか?
コストに見合うだけの価値を生み出すためには、会議・ミーティングの質を高めることが大切です。


考えてみてください。
あなたの職場では、こんな会議・ミーティングになっていませんか?「会議のための会議」(とりあえず会議をしたという形をつくるための会議)
「長い時間をかけて話し合ったのに何も決まらない」(結局、何も決まらずにいつも通りと変わらない)
「いつも同じ人、一部の人しか発言せず、その他はただ聞いているだけ」(いつもの人の話しを聞かされるために集められた会議)
「結局、何のための会議がわからない」(時間のムダと思える会議)
意外とそんな会議が多いのが実情です。

それでは、質の高い会議、質の高い議論とはどのような会議でしょう。

①会議の中で「目的に合った結論が出る」ことが大切
②「参加者が出た結論に納得している」こともポイント

この2つのポイントを押さえることで、質の高い会議になります。どんなに意見が活発に飛び交い、会議が盛り上がっていても最終的に目的に合った結論が出て、参加者がその結論に納得していなければ質の高い議論とは言えません。

会議・ミーティングの質を高める手法

会議・ミーティングの質を高めるために・・・

①活発な意見を引き出し
②議論の流れを調整し
③意見の一致(合意形成)を図る
この会議・ミーティングの質や生産性を高める手法が

『ファシリテーション』です。

この章はここまです。次の章に進みましょう!

長さ: 10 分

戻る: OJTリーダー育成(中級コース) > 第1回 ファシリテーションとは何か?