フィードバックとは?

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ここからは、行動計画を実行してみた結果を検証していこう。

第3回目の課題で立てた行動計画の結果ですね。

そう!検証をしないと、やりっぱなしになってしまって成果に繋がらないんだ。
まずは、検証のために必要なフィードバック について説明していくよ。

フィードバックはコミュニケーションスキルの1つ

さまざまな場面で「フィードバック」という言葉をよく使います。
「A君の意見について、みなさんフィードバックしましょう」
「この問題について、フィードバックをもらえますか?」などの使い方をします。この「フィードバック」という言葉について考えてみましょう。

組織の目的・目標を達成するため、個々の意欲を高め、能力を最大限に引き出し、組織のチーム力を高めるには「コミュニケーション・スキルが不可欠」 です。フィードバック手法も、相手の意欲を引き出すためのコミュニケーション・スキルのひとつです。

目的地に到達するにはフィードバックが必要

人や組織が、目的地(目的、目標、アウトカム)に到達する(達成する・実現する)ためには『3つのプロセス』が必要です。
① 現状を把握すること(現在、どこにいるのか?)
 目的地に到達するためには、目的地に対して“現在、どこにいるのか?”を知る必要があります。

② 上手くいっている時は、その行動を継続します
現状把握をした時「上手くいっている。そのまま進めば到達する」という場合は、その方向に向かって行動を継続させましょう。

③上手くいっていない時は、必要な改善をします
 「上手くいっていない。方向転換や修正が必要だ」という場合には、必要な処置や修正、改善を行います。
このタイミングが早ければ早いほど、かける時間と労力は少なくて済みます。 
目的地に到達するために、これら3つのプロセスにアプローチする手法が「フィードバック」なのです。

フィードバックとは何か?

「フィードバック」という言葉は、もともとは電気工学で使われていた用語で 『電気回路で出力の一部を入力側に戻すこと』 という意味で使われていました。その後、軍事用語として『砲弾の着弾点が、目標からどれくらいずれているかを射手に伝えること』として使われるようになりました。

これらの意味をまとめて、もっと簡単にわかりやすくしましょう。フィードバックとは、『目的や目標に対して、過去の行動やプロセスを振り返り、現状を把握し、必要な行動や改善策を探すこと』ということができます。
そして、フィードバックには、3つのポイントがあります。「振り返り」「現状把握」「さらなる改善」です。

フィードバックのやり方

フィードバックには、2つの手法があります。
「対話によるフィードバック」「文章によるフィードバック」です。
どちらも簡単に出来ますので、この後、職場ですぐ使うことが出来ます。
職場で時と状況に合わせて使いこなせるようになると、非常に効果的です。

「対話によるフィードバック」は、『効果的なフィードバック』とも言います。普段の対話、会話にフィードバックを取り入れたやり方で、非常に実用的で効果の高い手法です。

「文章によるフィードバック」は、『KPT(けぷと)』というシートを作成します。フィードバックを文章にすることで見える化したものです。見えることで、周囲の人と共有しやすく、後で振り返ったり、修正したり、付け加えたりすることもできます。記録としても使えるため記憶に残りやすいという利点もあります。こちらも、すぐに職場で活用できるものです。

対話によるフィードバック(効果的なフィードバック)のポイントは2つあります。
1つ目のポイントは、結果ではなくプロセス(過程)を褒める事です。 結果を生み出すために取った具体的な行動やプロセスに対して目を向けます。 多くのフィードバックでは、その人の『結果』に対して「良かった」「悪かった」を評価していますが、それでは、今後の行動の改善にはつながりません。その結果を生み出した行動の『どのような行動が良かったのか』『どのような行動が良くなかったのか』をフィードバックします。
このフィードバックをすると、今後の行動レベルのアクションを起こしやすくなります。「上手く行った行動」は継続し、繰り返します。 「上手くいかなかった行動」は「なぜ上手くいかなかったか」を振り返ることで改善策を考えていきます。

2つ目のポイントは、さらなるステップアップのための改善点を伝え提案する事です。
その人の現在いる段階を確認し、次のステップに行くためのフィードバックをします。
“現在いる段階を確認する”とは、目標に対して「上手くいっていること」と、「上手くいっていないこと(問題点)」を確認するということ、つまり現状把握をすることです。自分でも現状把握することは出来ますが、第三者(他の人)から伝えてもらうと、具体的で、無理のない次のステップが分かることで成長意欲につながります。そのために、現在地からステップアップのための改善点を提案します。

効果的なフィードバックの例

自分が、相手にとって最善と思うことを素直に伝えてあげましょう。

この章はここまで。次の章に進んでください。

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