①運転支援装置に係る事故の事例
初任ドライバー安全教育12項目の「 12.安全性の向上を図るための装置を備える事業用自動車の適切な運転方法」について学びます。
項目は、1)運転支援装置に係る事故の事例 、2)運転支援装置の性能及び留意点に分かれています。
この項目では、1)運転支援装置に係る事故の事例について学びましょう!
1)運転支援装置に係る事故の事例
◆安全性の向上を図るための装置は万能ではない
■安全性の向上を図るための装置に関係する事故も発生している
安全性の向上を図るための装置は、ドライバーが行うことを装置が代わって行うことにより、人為ミスを減少させたり、運転操作を軽減させ心身の疲労を防止したりすることで、事故防止の効果が大きく期待されています。しかし一方では、ドライバーが装置の性能や使用方法を正しく理解していなかったり、装置を過信し油断したりすることで事故も発生しています。
■安全性の向上を図るための装置の限界などを理解し過信しない
安全性の向上を図るための装置は決して万能ではありません。性能の限界や自動車メーカーによる作動の違いをよく理解するとともに、装置を過信して頼り切らないよう注意が必要です。あくまでも、支援であり、運転の主役はドライバーであります。自動車メーカーの取り扱い説明書をよく読んで正しい使用方法を理解しておきましょう。
■事故事例1
ACC装置(※)を使用し、大型トラックが高速道路を進行中、ドライバーが運転席後方の自分の荷物を取ろうとし脇見運転となり、前方の渋滞に気づくのが遅れて最後尾の乗用車に追突し5台を巻き込む多重事故となった。
この事故で1名が死亡、9名が重軽傷を負った。
(※)定速走行・車間距離制御装置(オート・クルーズ・コントロール/ACC)は、その名の通り、車間距離を一定に保ちつつ、定速走行を車が自動で行う装置
■事故事例2
ACC装置を使用し、トラックが高速道路を進行中、ドライバーが居眠り状態となり、路側帯で右側後輪のタイヤ交換をしていた2名をはねてしまった。
この事故ではねられた2名が死亡した。
YouTube動画版はこちら↓
以上で 初任ドライバー安全教育12項目の「 12.安全性の向上を図るための装置を備える事業用自動車の適切な運転方法」 1)運転支援装置に係る事故事例は終了です。
事故事例から学びを実践し、自分と他者を守るプロドライバーになりましょう。