②適性診断結果の活用方法

この項目では、 2) 適性診断結果の活用方法について学びましょう。

2) 適性診断結果の活用方法

「判断・動作のタイミング」と運転

タイミングが早過ぎる場合は、確認よりも動作が先走りがちで、見落としや見誤りが多くなります。一呼吸置くくらいの気持ちを持って、まず確認、それから動作を始めることを徹底しましょう。
早合点は、見込み違いによる事故につながります。状況をよく確認してから慎重に判断することを心がけましょう。
タイミングが遅くなった場合でも、慌てず確認漏れのないように注意しましょう。

「動作の正確さ」と運転

運転中に自転車が飛び出してきたり、前走車が急停止するなどの予測しない状況が発生することが良くあります。そうした時に慌てずにすむように危険の多い場所を走行するときなどは、あらかじめスピードを落とす、車間距離をとるといった運転を心がけましょう。
運転中は常に、正しい基本動作を励行するとともに、安全確認を確実に行いましょう。

「注意の配分」と運転

1点だけに注意が偏ると、それ以外の危険を見落としてしまいます。状況全体にまんべんなく注意を向けましょう。
特に交差点は注意すべき対象が多い場所です。右折時は、対向車だけでなく横断歩道の状況にもよく目を配りましょう。
また左折時は、同一方向から進行してくる自転車を見落としやすいので、左折する前に必ず左側から自転車や二輪車が接近していないかどうかを確認しましょう。

「安全態度」と運転

安全確保の基本は交通ルールを守ることであり、それによって自分も守られるのだということをしっかり肝に銘じましょう。
自分の運転技能を過信して、トラックの運転を甘く考えてはいけません。物流を担うプロのトラックドライバーとしての役割と責任をしっかりと自覚して、他車の模範となるような運転を心がけましょう。

「感情の安定性」と運転

運転中にイライラしたり、カッとなることがあったら、深呼吸をしたり、ラジオをつけるなどして気分転換をしましょう。
不愉快な目にあっても、それにこだわらず気持ちを落ち着けましょう。疲れている時には感情も高ぶりやすいので、早めに休憩をとり、疲れをためないようにしましょう。

「協調性」と運転

自分一人が道路を通行しているわけではありません。相手の立場になって、譲りあう気持ちを持ちましょう。
脇道から合流しようとする車を入れてあげたり、狭い道では相手を先に行かせたり、対向車線が右折できない車のために渋滞している時などは、右折待ちの車を先に右折させるなどを心がけましょう。

「気持ちのおおらかさ」と運転

先を急いでも信号などにより、それほど早く行けるわけではありません。むしろ先を急ぐあまり、頻繁に進路変更をしたり、無理な追越しをして事故を招く危険の方がずっと高いと考えて、はやる気持ちをおさえた運転を心がけましょう。
些細なことを気にして神経質になるのではなく、心にゆとりを持って、少々のことは気にしないくらいの気持ちでハンドルを握りましょう。

「他人に対する好意」と運転

自分の周りの車は、みんな敵だと考えていては安全は確保できません。みんな同じ道路を使用するパートナーなのだと考えて、自分本位の運転は慎みましょう。
自分の運転行動が他車に事故を起こさせる原因になることもあります。他車に急ブレーキを踏ませたり、急ハンドルをきらせたりするような無謀な運転はやめましょう。

「危険感受性」と運転

道路には様々な危険が潜んでいます。漫然とハンドルを握るのではなく、常に周囲の状況によく目を配り、積極的に「見に行く」という運転を心がけましょう。
交通場面には、運転席からは見えない死角がいくつもあります。どういう死角にどんな危険があるのかをよく理解して、早めに危険を発見するように努めましょう。

デジタルタコグラフを活用して運転の癖を知る

デジルタコグラフには、総合的な運転状況などを整理し日報として出力されるものや、速度についての分析チャートが出力される機種が数多くあります。
走行速度・エンジン回転数・急発進・急ブレーキなどを把握でき、ドライバーが自分の癖を知るための資料として活用できます。

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以上で「9.運転者の運転適性に応じた安全運転」は終わりです。

それでは、次の項目を学びましょう。

長さ: 10 分

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