視野を拡げる

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【思考の枠を広げる】フレームとマップ

まず、事実を正しく「認識する」ということについて説明します。
人が同じもの(事実)を見ている時は、皆、同じ「認識」をしていると思いがちですが、実際はそうではありません。  人は、自分が大切にしている信念や価値観、育ってきた環境、今までの体験や経験、思い込みというように、人それぞれ独自のフィルターを通してモノゴトを見ています。
そのフィルターのことを「フレーム」と呼んでいます。
このフレームを通してモノゴト(事実)を見ることで、例えば、ある人にとって『良い』という認識でも、別の人にとっては『悪い』と認識であることがあります。
例えば、何ごとにも前向きに挑戦する社員を見て、ある上司は『意欲的で、自主性があって良い社員だ』と認識する一方で、別の上司は『組織のルールや指示を守らないダメな社員だ』と認識しているかもしれません。
私たちは、自分のフレームで事実を認識してしまうものだということ、そして、違うフレームを意識して使うこともできることを知っておいてください。この考え方を「リフレーミング」と呼びます。

次に「理解する」ということについて説明します。
人はモノゴト(事実)を理解しようとするとき、自分の「マップ」で理解してしまいます。 
マップとは“地図”という意味ですが、人の頭(心)の中には、それぞれが今までに経験したことや、身につけた考え方などで出来たマップのようなものがあって、「こういうときはこうだ」と、自分なりの理解をしてしまうのです。
例えば、外国に行ったことの無い人(テレビなどの情報もないと仮定して)が、外国人はどんな人なのか、どんな物を食べて、どんな生活をしているかを言葉だけで聞いても、なかなかイメージすることはできないでしょう。
 私たちは、自分のマップにあることは理解できますが、マップにないものに対しては、理解に苦しむのです。

ただし、 マップは、いろんな人に会うことで広げることができます。  『今まで、こんな人に会ったことがなかった!』という経験はないですか?
そんな時、あなたはどのように対応していますか?
『マップに無い人=理解できない人』として関わらないようにしますか?
『マップに無い人=マップを広げるチャンス』として相手を理解しようと努力しますか?
私たちが、人として器を大きくするということは、このマップを広げていくということなのです。

マップを広げるということは、つまり視野を広げることです。
視野を広げると、自分の主観だけでなく、客観的に物事を捉えることができるようになります。
物事を客観的に捉えることができるようになると、様々な面から冷静に物事を検討・分析できるようになります。そして、論理的に考えること、すなわちロジカルシンキングがしやすくなっていくのです。

では、視野を広げていくためには何をすればよいのでしょうか?
先程説明したように、多くの人に会って、様々な考えに触れることも一つの手ですが、それには時間がかかります。様々な視点を得るために、すぐにできるトレーニングのひとつとして、ある1つの物事を複数の立場から考えることがあります。
今回の提出課題は、この、「1つの物事を複数の立場から考える」ことです。

課題について

ある支店には、「人が足りず、労働時間が長くなる」という問題があります。
自分は、その問題について「頑張って周りを助けよう」や、「自分のことだけやっておこう」といった考えを持っています。
一方で、上司は、「管理能力を問われるかもしれない」や、「あまり無理を言って辞められたら困るな」といった考えを持っています。
社外にも目を向けてみると、取引先の方は、支店を見て、「労働環境がよくなさそうだな」や、「あの会社とは取引を辞めておこうかな」と思っています。

このように、1つの問題に対しても、多くの考え方があることがわかります。

第1回の課題は、視野を拡げるために、1つの問題に対して、3つの目線からの考えを集めることです。

まずは、仕事でうまくいかなかったことか、職場の問題を1つ選び、具体的に説明します。
例えば、「商品事故を起こしてしまった」「問い合わせ対応でお客様にクレームをいただいてしまった」などがあります。

そして、その仕事をしたとき、どんな状況で、自分は何を考え、どう行動して仕事に取り組んだかをできるだけ具体的に書きだします。
状況説明の簡単な例だと、
「その日は荷物が多く、早く積み込んで出発しなければ、時間に間に合わないと考えた。焦ってしまい、丁寧さよりもスピードを優先して積み込み、出発した。」
となります。
この後も、どうして商品事故が起こってしまったのか、自分の考えや状況も思い出しながら、具体的に書きだします。

自分の分を書き出せたら、上司や同僚など、自分の周囲の人を2名選び、もしもその人たちが同じ仕事をやったなら、どのように考え、どう行動して仕事に取り組み、どのような結果になったかを、その人たちから具体的に聞き取ります。
もし、上司や同僚がいない、または人数が足りない場合は、自分の次工程の人のことを考え、その人たちに喜んでもらうためにはどうすればよかったかを具体的に書き出します。
お客様や取引先の方など、社外の方の立場で考えてみても良いでしょう。
合計で、3名分書き出し、Googleフォームを提出すれば第1回は修了です。

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安藤英勝

一度上手くいかなかた事を再度みなをしまた同僚に聞くことで自分の視野が広がりました。

山本祐也

具体的な課題を例にあげることにより、いまの職場での問題について解決策を考えるのでよい機会になった。

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安藤英勝

一度上手くいかなかた事を再度みなをしまた同僚に聞くことで自分の視野が広がりました。

山本祐也

具体的な課題を例にあげることにより、いまの職場での問題について解決策を考えるのでよい機会になった。