文章によるフィードバック(KPTを使った効果的なフィードバック)

動画はこちら↓
文章によるフィードバック

この章では、文章によるフィードバックの手法である「KPT(けぷと)」について学びます。

Keep(キープ)、Problem(プロブレム)、Try(トライ)の頭文字を取って、
KPT(けぶと)と呼びます 。それぞれの意味は次の通り。

テーマ(目的、目標)に対して、結果を振り返り、
Keep(キープ)、Problem(プロブレム)、Try(トライ)のそれぞれのフレームに
分けることで、フィードバックの3つのポイントである「振り返り」、「現状把握」、
「さらなる改善策」を見つけることができます。また、その要因も整理できます。

それでは今から、KPT(けぷと)とPDCBA、C(検証)、B(要因把握)、A(改善)の関係について
確認していきましょう。

まずは、C=検証をしていきます。

行動計画で立てた項目のうち、当初の計画とおり、上手くいっている場合(『OK』という状態)は、KPT(けぷと)の黄色の部分、『Keep(キープ)』(上手くいっていること、今後も続けたいこと)に該当します。

そして、その行動を『習慣化させる、継続させる、更なるステップアップを試みる』というA=改善は、KPT(けぷと)の青色の部分『Try(トライ)』(改善策、試したいこと)に該当します。


一方、行動計画で立てた項目のうち、当初の計画に対して、
上手くいっていない場合(『NG』という状態)は、KPT(けぷと)の赤色の部分『Problem(プロブレム)』(問題点、上手くいっていないこと、困っていること)に該当します。


そして、上手くいっていない行動に対して、
『やり方を変えてみる、改善する、別のアプローチを試みる』というA=改善は、KPT(けぷと)の青色の部分、
『Try(トライ)』(改善策、試したいこと)に該当します。


まとめると、
C=検証はKeep(キープ)とProblem(プロブレム)となり、
その横にB=要因把握、A=改善は右半分のTry(トライ)と
なります。
以上のことから、KPT(けぷと)は、PDCBAサイクルの
C(検証)、B(要因把握)、A(改善)を整理するための
フレームワークであることが分かります。

結論として、このKPT(けぷと)1枚でPDCBAの
「C」と「B」と「A」の全てが整理できます

次はKPT(けぷと)の作り方について、一緒に確認していきましょう!

このテーマとは、第3回で設定した行動計画の目標です。行動計画を実行してみた結果を振り返ってください。

①Keep(キープ)には、
 上手くいったこと、今後も続けたいことを記入
②Ploblem(プロブレム)には、問題点、上手くいかなかった
 こと、 困っていることを記入

<注意するポイント>
第3回の行動計画であげた項目は、全てどちらかに振り分ける事。
加えて、行動計画を実行した上で新たに出てきた問題は、赤色(Ploblem)の欄に追加します。
そしてそれぞれの要因を、1つ右の Because(ビコーズ)欄に記入します。

Problem欄にたくさん問題点が出てきたら、何から手をつけたらいいのか、優先順位を決める必要があります。

優先順位を決める際は、
「影響力の大きい、小さい」と
「発生頻度の多い、少ない」で振り分けていきます。
当然、影響度が大きく、発生頻度が多い問題(①の部分)を
最優先に取り組む必要があります。


まずは、①Keep(キープ)→ Try(トライ)です。
Keep(キープ)欄の
・上手くいっていること
・今後も続けたいこと
・良かったこと
に対し、Because欄に上手くいった要因を記入します。
そしてTry(トライ)欄に、
・今後も習慣化させ、継続させたい行動
または
・更なるステップアップのやり方
を考えて記入します。


次に、②Ploblem(プロブレム)→Try(トライ)です。
Ploblem(プロブレム)欄の
・問題点
・上手くいっていないこと
・困っていること
に対し、Because欄に、上手くいかなかった要因を記入します。
そして、Try(トライ)欄に、
・改善策
または、
・別のアプローチや違う方法
を考えて記入します。

先ほどのProblem(問題点)と同様に、たくさんの
Try(改善策)の中から、何から手をつけるか優先順位を決めていきます。

優先順位を決める際は、
「重要度」と
「緊急性の高い、低い」で振り分けていきます。
重要度が高く、緊急度も高い解決策(①の部分)を最優先に
取り組む必要があります。

以下はKPT(けぷと)の使い方の例示です。
フレームワークに直接記入する方法 と ふせんを使用する方法 の2種類の方法があります。

<直接記入>
矢印で装飾を付けることで、どの部分に対する改善点かが明確。
考え方をまとめるのに便利!

<ふせん使用>
ふせん1枚に1項目の内容を記入。項目で色を変えるとわかりやすい
自由に移動させることができるので、整理しやすい!

この章はここまでです。
章の最後に、第3回で立てた行動計画の進捗状況を、KPT(けぷと)で作成してみましょう。
第3回で作成した行動計画を手元に準備し、実際に行動した結果をまとめ、入力しましょう!

下のフォームに入力し、最後に送信を忘れず押してください!

長さ: 10 分
戻る: 課題発見・解決コース > 第5回 フィードバックスキルの向上