カウンセリング・メソッドⅠ
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今回はオープン・クエスチョンを使ったカウンセリングの仕方について
一緒に確認していきましょう。
カウンセリングには、メソッドⅠ(成果に焦点を当てた質問)と
メソッドⅡ(問題に焦点を当てた質問)の2つがあります。
まずはそれぞれ、確認していきましょう。
カウンセリング・メソッドⅠ、Ⅱ
NLPに「アウトカムモデル」という考え方があります。
「アウトカム」とは、目的や目標、ゴール、欲しい成果や望ましい状態などを総称した言葉です。有形のもの、無形のものを含め、人生や仕事などで、手に入れたい全てのものを指します。
人によってアウトカムはさまざまですが、自分のアウトカムに向かって行動しています。アウトカムに向かう過程で、問題や課題が発生します。これが、現状とアウトカムのギャップと言われるもので、この問題や課題がアウトカムを手に入れることを止めている要因となります。
アウトカムモデルでは、クライアント(相手)に「あなたの欲しい成果は何ですか?」という質問と「あなたを止めているものは何ですか?」という質問の2つの側面から考えます。 NLPコーチングは、この2つの質問が大きな柱となっています。
カウンセリング・メソッド・Ⅰ(成果に焦点を当てた質問)は
「What do you want?(あなたの欲しい成果は何ですか?)」から始まる8つの質問です。
質問により、クライアント(相手)のアウトカム(目標や欲しい成果、手に入れたいもの)を具体的にしていきます。
カウンセリング・メソッド・Ⅱ(問題に焦点を当てた質問)は「What stops you?(あなたを止めているものは何ですか?)」について、7つの質問をします。
問題や課題、悩みなどが、アウトカムを手に入れるのを止めているストッパーとなっています。 それは、外的要因(環境、お金、家庭・友人関係など)かもしれませんし、内部要因(消極性、心配性、恐れ、諦めなど)かもしれません。
アウトカムを手に入れるとは、発生する問題・課題を解決していくことでもあります。
なるほど。焦点を当てるところが違うんですね。
この2つのうち、今回はカウンセリング・メソッドⅠの8つの質問について、
確認してきましょう。
カウンセリング・メソッドⅠ(成果に焦点を当てた質問)
まずは「アウトカム(目的・目標・望ましい状態・ほしい成果)」について聞きます。
<アウトカムは肯定的、具体的に表現することが必要>
「病気にならないようにする」→「健康になるため運動をする」「人前で話す時、上がらないようにする」→「人前で話す時はリラックスする」
肯定的な表現の方が、次の行動がイメージしやすくなります。
次に成果が手に入った状態をイメージしてもらいます。
「もし~ができたとしたら?」という「アズ・イフフレーム」を使います。
「もしアウトカムガ手に入ったとしたら~」という質問を、VAKで使い分けてしましょう。達成した状態をクライアントにしっかりイメージしてもらい、その時に映像や画像として見えるもの、聞こえる音や声、達成した時の感覚を言語化(言葉に)します。
アウトカムを達成した状況をさらに具体化していきます。
期限、達成の場所、登場人物を明確にイメージしてもらいましょう。
成果を手に入れることは、今までの生活が変化することでもあります。変化は良いこともあり、良くないことが発生するかもしれません。
例えば、「管理職になる」というアウトカムを手に入れた場合、仕事のやりがい、収入が増えるなどの良い面がある一方で、自分の時間や家族との時間が少なくなるというマイナス面も考えられるかもしれません。
日常の変化や影響を、前もってイメージすることでメリットを再確認し、デメリットを最小に抑えることができます。それにより「こんなはずではなかった」という状況を未然に防ぐことができます。これらをエコロジー・チェックと言います。
アウトカムを手に入れるために、自分が現在持っているリソースを探ります。
資源、才能、能力、長所のみならず、経験、情報、人脈、行動力、やる気、元気などもリソースと言うことができます。
リソースは多ければ多いほど良く、自分のリソースに気づくことで意欲が沸いてくるでしょう。またアウトカムを手に入れるために、さらに必要になるリソースを考えます。
これらのリソースが、アウトカムと現状とのギャップを埋める要素となります。
次にアウトカムを手に入れることを止めているもの(ストッパー)を探ります。
自分が置かれている環境面に問題があるのか、行動や能力に問題があるのか、など、ニューロ・ロジカルレベルのどのレベルにストッパーがあるのか、明確にします。
特にコーチングを行う時は、クライアントの信念・価値観レベルのストッパーを聴き取りましょう。
「自分は人前に出るべきではない」「自分にこんなことができるはずがない」「自分は一度も上手くいったことがない」などの信念・価値観があると、行動を制限してしまいます。
アウトカムを手に入れることに、どんな意味があるか考えてもらいましょう。
ここでいう「意味」とは、「達成感「やりがい」「自己成長」「強い意志」など、抽象的で大丈夫です。
アウトカムの達成が「意味あるものである」と納得できれば、迷いがなくなり、行動することに意識を集中することができます。
そして最後に、具体的な行動計画について考えます。
特に、最初の一歩を踏み出すことが大切です。
「いつか時間が出来たらやりたい」「そのうちに行動したい」では、いつまでたっても実現することはありません。
まずは、今すぐできる簡単な行動から始めましょう!
ここまでがカウンセリング・メソッドⅠの8つの質問です。
実際にこの質問を使って、話を聴く練習をしていきましょう!