⑥トラックドライバーとしての心構え(健康管理・車両管理編)
3)トラックドライバーの心構え
チャプター2 健康管理・車両管理編
1.健康管理
■「安全」は健康管理が基本
(1)トラックドライバーは、運転する時は、認知・判断・操作作業を、単独で行う必要があります。
(2)トラックドライバーは、道路上でトラブルが発生した時など、「即時対応」する必要があります。
(3)トラックドライバーは、長い距離を走行する時、「連続作業」を行う必要があります。
(4)トラックドライバーは、運転する時、定姿勢作業を行う必要があります。
■ 健康管理の4つの要素
⓵十分な睡眠
健やかな睡眠により、十分な休養をとれる!
睡眠不足により集中力が低下し、交通事故・労災事故の原因になります。
慢性不眠は、心身の調子にも支障をもたらします。人生の3分の1は睡眠時間です。最も身近な生活習慣である睡眠にもっと目を向けましょう!
快眠のためには、睡眠環境が重要
寝具(枕・ベッドマット・布団)・寝室の温度・湿度・音・光、などの寝室環境を整えることで不眠などが改善される方も多くいらっしゃいます。
快眠できる枕の高さは?
ベッドマットや敷き布団と首の角度が、約5度になるのが理想的です。
頸部のすき間の深さは、一般に1~6cmです。この深さに合った高さの枕を選ぶと首や肩への負担が少なく眠りやすいといわれています。
②適度な運動
健康づくりのための身体活動基準
全ての年齢層が運動習慣をもつようにしましょう。(30分以上の運動を週2日以上行う)自分に合った運動を適度に行うことが必要です。
定期的な運動習慣の効果
1)心肺機能が高まる
2)心血管系疾患、糖尿病、一部のがん予防
3)脳の機能が高まる
③バランスの良い食事
主食・主菜・副菜で栄養バランスを!
「バランスのよい食事」とは、エネルギーが適切で、必要な栄養素が適量含まれている食事のことです。
ポイントは、主食・主菜・副菜を揃えることが大切です。食事の献立にこの3つが揃っているか確認してみましょう!
④趣味でリラックス
好きなことで休日を過ごす!
趣味で休日を過ごすことで、日ごろのストレスから解放され、心身ともにリフレッシュしましょう!
2.車両管理
■ 西濃運輸理念集より ~車を洗おう~
名誉会長は「車を洗え」 と口ぐせのように言っておられました。その一言を大切にしてください。
車を洗えという言葉の意味は、事故を起こすな、起こしたくなかったら車を磨け、車を磨くと車についたちょっとしたキズでも気になる。きれいな車を運転していれば、汚したくないから運転が丁寧になる。 ましてやキズのつくような運転はしなくなる。ということです。
磨いた車を運転していれば、心に張りも出ます。新品の服を着ると気持ちが引き締まるのと同じです。
車を洗おう!そうすれば、すべてが良いほうに回っていきます。
■ 4Sの大切さ
4Sの実践は、脇見運転の防止、視界の確保など事故防止の観点から極めて重要です。4Sが実践されていない車は、事故を起こしやすいのです。
「古くてもきれいな車」が事故を起こしにくいのです。
整理
整理とは、乱れた状態にあるものを整えることであり必要なものとそうでないものを区別し、必要ないものを処分することです。
助手席側の側方確認窓(安全窓)付近に伝票や地図、ヘルメット、ダンボール箱などを置いていると歩行者等を見落とすおそれがあり、極めて危険です。
整頓
整頓とは、必要なものを使いやすい場所にきちんと置くことです。
整頓する時は、運転の邪魔にならない置き場所や置き方を考えましょう。
書類をダッシュボードに置くと運転中、書類がフロントガラスに反射して視界を悪化させたり、書類などに気を取られ、脇見運転になるおそれがあるので注意しましょう。
清掃
清掃とは、身の周りや車内を綺麗にして使いやすいようにしておくことです。空缶が床に落ちていた場合、万一それがブレーキペタルに挟まってしまうとブレーキが踏めないおそれがあります。また、出発する時に車内が散らかっていると、それを片付けるのにも手間がかかり時間をロスしてしまいます。
★運行の終了時には、車内を清掃する習慣をつけておきましょう。
清潔
清潔とは「整理、整頓、清掃」を維持する活動のことです。整理・整頓・清掃がされていない車は、愛車精神も薄れて運転も乱暴になりがちです。一方、整理・整頓・清掃が行われている車は、愛車精神も高まり、「プロドライバー」「走る広告塔」として自覚も強まり、マナーの良い安全な運転につながります。
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プロドライバーとして安全運転、安全作業を行うために日頃からの健康管理・車両管理を行っていきましょう!それでは、次の項目を学んでいきましょう!