②PDCBAサイクルを回してOJTリーダーを育てる
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OJTマネジメント【PDCBAサイクルを回す】
マネジメント階層といわれる管理職、役職者の役割は『PDCBAサイクルを回すこと』が最も重要になります。目標は、売上達成、部下育成、業務改善や効率化、事故防止などがあり、その目標達成のためにPDCBAサイクルを回しつづける必要があります。
PDCBAサイクルとは何か?
PDCBAサイクルとは、組織の目標を達成するために、計画を立て(Plan)、実行し(Do)、振り返って(Check)、要因を把握(Because)、もっと上手なやり方に改善(Action)することです。
【Plan】行動計画作成の4つのステップ
1)問題を洗い出す
・あるべき姿(目的、手に入れたい結果・成果)を設定します。
・次に、あるべき姿に対し現状を把握します。あるべき姿と現状とのギャップが問題となります。
・問題は、自分自身の能力や時間的なこともあれば、自分以外の人や組織の問題もあるでしょう。考えられる全ての問題を書き出します。
2)問題を選ぶ
洗い出した問題は、優先順位の高い問題を選んで解決しましょう。
最優先するべきことは、それを解決しないと重大なリスクをおよぼすもの、実績にインパクトのあるもの、解決しないと次に行けないものから選びます。優先順位は「重要度」が高く、「緊急度」が高いものから選びましょう。重要度も緊急度も低いものは、後回しにしましょう。
3)課題を設定する
問題を選んだら、その問題が発生する原因を追究し、問題解決のために取り組むことを考えます。
問題の発生原因を挙げ、要因別に分類します。さらに原因を分解し、原因を解消するために何をするべきかを考えます。問題の発生原因を追究し、分類する際はロジックツリーやマトリックスを使いましょう!
4)成果を明確にする
達成期限と数値目標を明確にします。何を、いつ、誰が、どのように行うかを明確にすると具体的になります。成果を明確にする際のポイントとして、成果目標が見えない取り組みは必要ないこと、課題設定に誤りがないかの確認、そして、仕事の手段を目的化しないことなどがあります。
以上が、行動計画を作成する際の4つのステップです。
【Do】行動を続かせるために
①自分を律する行動としてポジティブな言葉を使うということです。ネガティブな言葉は続かないものです。例えば、「同じミスをしない」というネガティブな言葉より「すぐに電話で再確認する」というポジティブな言葉の方が行動が続けられます。
②勉強関係の行動では「毎日10ページ本を読む」よりも「昼休みに本を5ページ読む」など、時間を有効活用する方が行動が続きやすくなります。
③立派な言葉の行動も要注意です。「顧客満足」という言葉は、聞こえは良いですが、何をするのか分かりづらくなります。例えば、「お客様に会うたびに改善点を聞く」と表現すると具体的な行動が明確になります。
NGワード
①頭で考える事で行動ではないものとして「心掛ける」「意識する」「考える」「検討する」などがあります。
②何をするのか曖昧でわからないものとして「徹底する」「管理する」「向上させる」「育てる」などがあります。
③人やタイミングによって、解釈がブレるものとして「努力する」「励む」「頑張る」「理解する」などがあります。
NGワードは、日常でよく使う言葉ですが、具体的に行動する際は要注意です。
新しい習慣をつくる
新しい習慣をつくるためには「ついでに」のタイミングが効果的です。
例えば、通勤時、出勤時、朝の挨拶時、報告時、相談時、休憩時、商談時、交渉時、電話時など、すでに習慣化している行動に新しい行動をくっつけ「ついでに」行動すると習慣化しやすくなります。
行動を「見える化」することも効果があります。例えば、紙に書いて貼っておくことで、自分自身、周囲から見えるようにするなど、行動したかどうか「見える」(分かる)ようにすることです。
【Check】検証とは何か?
PDCBAサイクルのC(検証)とは、事実を確かめることや認識することと比較して、その価値を判断することの2つの意味があります。C(検証)のポイントは、事実を正しく認識し、事実を正しく理解することです。
【Because】なぜならば~(要因把握)
Because(なぜならば~)とは、要因把握による再現性の確認を行い、原因の深堀りを強調して行うという意味があります。ポイントは要因把握や原因の深堀りを強調して行うことと課題や補強策の立案を行うことです。
【Action】改善とは何か?
A(改善)とは、PDCBAの各プロセスを継続するために必要な処置を取ること、そして、継続的に改善するための行動を起こすことという2つの意味があります。計画どおりに上手く行った場合(OKの場合)は、その行動を継続させ、習慣化させたり、更なるステップアップを試みるなどの改善と行動が考えられます。逆に、計画通りに行かなかった場合(NGの場合)は、やり方を変えてみる、やり方を改善する、別のアプローチを試みるなどの改善と行動が必要です。
OJTリーダーを育てる
職場でOJTを機能させるためには、PDCBAサイクルを回し、次のリーダーとなる人材を育成する必要があります。OJTのリーダーを育てることで、組織全体がレベルアップし、次世代の管理職、リーダーが生まれ、強い組織をつくることができます。
この章は以上です。最後に「修了レポート」を記入・送信し、OJTリーダー育成(上級コース)全5回は修了となります。お疲れ様でした。