②危険物輸送の基本事項
この項目では、 2)危険物輸送の基本事項について学びましょう。
1) 危険物輸送の基本事項
①輸送にあたっての安全確認事項
◆危険物を取り扱う可能性があることへの認識を持つ!
■法令遵守
危険物輸送の事故は、重大な損害を与える
■危険物の特性と危険性・有害性を理解
イエローカードは必ず携行し、知識を身につける
荷主によっては、危険有害性のある貨物であることについて、適切な情報が提供されない可能性があることを考慮して、安全を確保するための準備が求められます。毎日の作業の中で、危険有害性のある貨物を取り扱う可能性がありますので、そのためにもしっかりと対応できるよう予め知識を身につけ、十分な注意を払いましょう。
危険物輸送の事故は、ドライバーだけでなく、歩行者、他の車両、周辺地域に重大な損害を与える可能性が高いので、事故を起こさないことが最も重要です。
◆専門的な知識を持たないドライバーの危険物運搬について
■積載方法
危険物取扱者等の専門的な知識を持たないドライバーが取り扱う可能性があるドラム缶・ペール缶などの容器に収納した危険物の運搬については、
①収納口を閉じて上方に向けて積載
②危険物の品名、数量などを表示して積載
③運搬容器が落下、転倒、破損しないよう積載
④日光の直射を避けるため遮光性の被覆で覆う
⑤禁水性物品は、雨水の浸透を防ぐ防水性の被覆で覆う
⑥第5類危険物(爆薬「自己反応物質」)55℃以下で分解するおそれがあるものは保冷コンテナに収納する
⑦液体・個体の危険物を運搬容器に入れて積載する場合、運搬容器に対する衝撃を防止する措置を講ずる
⑧積み重ねる場合は、高さ3m以下とする
■運搬方法
輸送方法のポイント
①運搬容器が著しく摩擦、動揺を起こさないよう運搬
②積替、休憩、故障等のため車両を一時停止させるときは、安全な場所を選ぶ
③消火器を備える
④災害発生のおそれがある場合、応急措置を講ずるとともに、最寄の消防機関に通報する
◆イエローカード
万一の事故に備えて、適切な対応がとれるよう法律に定められた準備が重要です。危険物の名称や危険性・有害性を理解することは難しいので、事前にイエローカードによって知識を身につけることが重要です。
一定の数量を超えた危険物やタンクローリーによって危険物を輸送するときに、 事故時の対応方法や緊急連絡先を示した書類・書面。(携行義務)
【情報】
・事故発生時の応急措置
・緊急通報
・緊急連絡
・漏洩、飛散した時
・周辺火災の時
・引火、発火した時
・救急措置
イエローカードは、一定量の数量を超えた危険物やタンクローリーによって危険物を輸送する時に、事故時の対応方法や緊急連絡先を示した書類・書面です。イエローカードの携行は関係法令で定められています。
◆罰則規定
輸送にあたっての確認事項
危険物の輸送に係る規制には、消防法、高圧ガス保安法、毒物及び劇物取締法、火薬類取締法があります。
②事故が起こった場合の対応
ドライバーがすべき事
1)事故発生時の応急措置:停止表示機材を置き二次災害防止
2)緊急通報:消防・警察に連絡
3)緊急連絡:運送事業者・荷主へ連絡
4)飛散した時:危険性の有無を確認し飛散の対応
5)周辺火災の時:近隣の避難か消化行うか判断
6)救急措置:皮膚・目への付着、吸収していないか確認
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以上で 2)危険物輸送の基本事項は、終わりです。
次の項目を学びましょう。