②ファシリテーションとは?

動画はこちら↓

ファシリテーションとは?

ファシリテーションとは、モノゴトを「促進する」「容易にする」という意味があり、『会議やミーティングの場で、発言や参加を促し、話の流れを整理し、意見の一致(合意形成)を図る技術のこと』をいいます。

ファシリテーションの3つのポイント

①参加者の活発な発言を促進し、全員を話し合いに参加させる技術
②会議・ミーティングで出た話の流れを整理する
③参加者の意見の一致(合意形成)を図る技術

ファシリテーションの効果

・コミュニケーションが深まる
・意思決定が早くなる 
・チームワークが強まる

問題解決のスピードが上がる!

ファシリテーションの必要性

①ファシリテーションは、これからの企業でリーダーとして活躍するために必要不可欠なスキルであると言えます。
従来型のリーダーシップでは、リーダーの指示・命令が、上から下に一方通行で流れていました。リーダーには、強力な指導力が要求され部下は指示・命令で動くのが特徴です。
それに対し、今後、必要なリーダーシップは、ファシリテーション型リーダーシップだと言われています。
リーダーを中心に、指示・命令が、縦・横・斜めに流れます。リーダーは、部下の持つ知識や情報を引き出し、自主・自発的な行動を促すのが特徴です。

②複数の人が集まれば、必ず意見が分かれたり対立したりするものです。
さまざまな意見を共通の目的に向かってまとめあげ、意欲を高め、維持しながらチームをゴールに向かわせることがリーダーの責任であり、その能力がファシリテーションです。

③複数のメンバーで仕事を行うには、会議・ミーティングで話し合うことが必要になります。
会議・ミーティングで「新しいアイデアがどんどん出てくる」「決定したことを全員で行動することで結果が出る」「短時間で議論がまとまる」このような結果に導くのがファシリテーションです。

ファシリテーションの分野

(1)問題解決型ファシリテーション

創造的(縦軸)、社会的(横軸)が高いファシリテーションの分野です。ビジネス上の会議や業務改革プロジェクトなど「問題解決」を目指したチーム活動には欠かせないファシリテーションです。ファシリテーター(ファシリテーションを行う人)は、プロセス設計から、コミュニケーションのマネジメントまでチーム活動の全般について推進役となります。

(2)合意形成型ファシリテーション

創造的・学習的(縦軸)の中間で、社会的(横軸)が高いファシリテーションの分野です。「まちづくり」などの社会活動において多様なメンバーの意見を引き出し、異なる意見を統合してコンセンサス(合意)を形成するファシリテーションです。フォーラムやパネルディスカッションなどに不可欠なファシリテーションで、メンバーのコンセンサス(合意)をつくりあげるプロセスと、メンバーの満足度を上げることがファシリテーターに求められます。

(3)体験学習型ファシリテーション

学習的、社会的が高いファシリテーション分野で、環境教育や自然教育で用いられ、同じ体験を共有することで学習を促していくものです。知識だけではなく、自ら感じることで関心を呼び起こします。ファシリテーターは、参加者の関心と相互作用を高め体験を行動に結びつける役目を担います。

(4)教育研修型ファシリテーション

創造的、学習的、個人的、社会的の中間に位置するファシリテーション分野です。共通の成果に向けたチーム活動を通じて自律的な学習を促すファシリテーションで、企業研修や社会教育、学校教育で取り入れられており、この分野で多くのファシリテーターが活躍しています。

(5)自己表現型ファシリテーション

創造的(縦軸)、個人的(横軸)が高いファシリテーション分野です。演劇や美術などの芸術分野で、異質なメンバー同士により新しい作品を創造していくファシリテーションです。ファシリテーターには、インタビューの技術や相手から本音を引き出す技術が求められます。

(6)自己変革型ファシリテーション

学習的(縦軸)、個人的(横軸)が高いファシリテーション分野です。コーチングと自己変革型はよく似ており、コーチングは個人に働きかけるのに対し、メンバーの関係を活性化させることで潜在的な能力や可能性を目覚めさせるファシリテーションです。書籍などで自己変革(自己啓発)ワークショップが多く出ていいます。

この章はここまです。次の章に進みましょう!

長さ: 10 分

戻る: OJTリーダー育成(中級コース) > 第1回 ファシリテーションとは何か?