①議論を活性化させる手法
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(1)議論を活性化させるスキル(ファシリテーション・グラフィック)
会議やミーティングの場においてファシリテーターは、活発な発言や参加を促し、話の流れを整理する必要があります。そんな中で有効なスキルとして、ファシリテーション・グラフィックがあります。
ファシリテーション・グラフィックとは、議論の内容を文字や図形、グラフなどを使って、 分かりやすく記述する「議論を描く」スキルのことです。
人は、情報処理の80%以上を視覚に頼っており、 視覚情報を伴えばコミュニケーションの密度が格段に上がります。
会場設営のしかた
―ホワイトボードを使う場合―
コの字型
視覚情報を有効に活用するためにはまず、全員が「見える配置」であることが重要です。ホワイトボードを使用し、テーブルを使う場合は、ホワイトボードを正面に、コの字型に会場を設営するとよいでしょう。ファシリテーターは、ホワイトボードの脇にホワイトボードペンを持って立つことでメンバーから出た意見を都度まとめてわかりやすくすることで皆の活発な意見を引き出すきっかけとなるでしょう。
扇型
椅子だけを使用する場合は、ホワイトボードを正面に扇型に設営するとよいでしょう。ファシリテーターの立ち位置は変わりません。どういった会議をしたいか、によって会場設営を工夫することで議論の活性化が図れます。
―摸造紙を使う場合―
ホワイトボードが無い場合は、摸造紙を使い、机を囲むように座るような会場を設営するとよいでしょう。ファシリテーターは、全員が見渡せるように真ん中に座り、意見を集約していきます。
ブレインストーミング
議論を活性化するためには、ブレインストーミングの形式を取るとよいでしょう。
ブレインストーミングとは、あるテーマについて参加者が自由に意見を述べることで、いろいろなアイデアを集めるための会議方法で、略して「ブレスト」といいます。5~8人の少人数のチームで行い、批判禁止、質より量、自由な発想で意見、アイデアを出し合います。
【ブレインストーミングの効果】
・問題、課題が解決する
・新しい発想が生まれる
・チーム内のコミュニケーション
・チームの活性化、チームワークが強まる
【手法・1】ポストイットを使う方法(ペタブレスト法)
ア)大きめの「ポストイット」を用意します。何色かあったほうがより効果が出るので良いでしょう。例えば、メリットやデメリットなどで色分けをすると分かりやすくなります。
イ)テーマについて(5~15分ほどで)時間を決め、各自の意見を1枚に1項目ずつ書いてもらいます。長い文章になってしまうと複数の意味を持ってしまうので、できるだけ簡潔に記入するようにするとよいでしょう。
ウ)書いたポストイットを用紙や壁など見えるところに貼っていきます。
エ)内容別にグループ分け(グルーピング)を行います。
オ)記入された内容に対してまとめを行います。意見についての今後の取り扱い方を決め、決定事項を確認し、優先順位を決めて何から取り組むかを決定します。
【ポストイットを使うメリット】
ア)全員が自分の意見を表明できる
イ)自由に動かすことができる(グルーピング)
ウ)文字として残るので、議事録としての役割を果たす
【手法・2】 ホワイトボードを使う方法
ホワイトボードに記入の仕方
ア)発言のキーワードを抜き出す
イ)発言を短い文章にまとめて書く
ウ) 発言を内容別にグループ分けする
エ)キーワードの関係性を矢印で示す
オ)マトリックス、チャートなどを使って整理する
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